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2023.12.1

認知症の予防を考えよう!

2023年9月、「敬老の日」に合わせて総務省が発表した高齢者の割合が過去最高を更新し、約3人に1人が65歳以上となりました。高齢者の増加に伴い認知症になる人も増えていき、2025年には認知症の方は65歳以上の5人に1人に達すると見込まれています。

また、認知症の発症率は年齢とともに高まり、80歳代後半以降は急激に上がっていきます。そして、男性よりも女性の発症リスクが明らかに高いことがわかっており、「人生100年時代」の言葉どおり、100歳まで生きた場合、女性の84%、5人に4人が認知症になることが推測されるデータがあります。

認知症は発症する20年以上前から原因物質の蓄積は始まるといわれており、早期からの予防が大切です。その予防策として、脳を元気に保つ秘訣は“出かけること、そして人と会って楽しくおしゃべりする”ことです。その他にも実際の生活で気をつけるべきことを見ていきましょう。

社会に参加して人とつながることが認知症予防の重要な要素として注目されています。その理由のひとつは、「約束」です。生活の中で記憶を使うシーンの多くは、「約束」にまつわることです。たとえばどこかで人と会う約束をすると、家を出る時間、準備する時間、交通手段を決めるなど、付随することにとても頭を使います。人と会うことが少なくなると約束も減るため、記憶力を使わなくなり、認知機能の低下につながります。また「会話」には、言葉の選択をして、相手の話に合わせたり、身振り手振りを見て雰囲気をつかんだりと脳へのさまざまなアクセスがあります。社会に参加するうえで欠かせない会話というのは、このように非常に頭を使う行為なのです。

認知症の予防対策は生涯にわたって長期間続ける必要があります。人とコミュニケーションをはかり、長く続けるためには、自分が楽しいと思えること、興味を持てることが大切です。

舌や口の筋肉が衰えると言葉が明確に発音できず、おしゃべりをしにくくなります。口腔ケアを見直したり、舌や口の筋肉を鍛えましょう。

毎日の習慣とし運動を行うには、「ウォーキング」がおすすめ!週に3〜5回程度行うのがよいといわれています。

また、運動しながら頭を使うと、認知機能維持・低下予防にも効果があるといわれているので、ウォーキングしながら道端に咲く花の名前を覚えたり、歌いながら歩いたりもいいですね。

1日3食バランスのよい食事が基本です。脳によい食材を上手に取り入れましょう。脳が喜ぶものとしてオメガ3系の油、ビタミン・ミネラル、フェルラ酸など抗酸化の栄養素やポリフェノール、たんぱく質などは必須です。認知症は脳の炎症と深い関係があるので、抗酸化=抗炎症につながる栄養素や食物繊維など腸内環境を整える栄養素もリスクを下げてくれます。

脳の健康をサポートする成分を上手に補っていきましょう。

ある調査によると、最もなりたくない病気はがんを抑え認知症でした。人は長く生きるほど、認知症になる可能性が高くなります。多くの世代で予防を心がけることが大切です。

予防とは、「認知症にならない」ということだけでなく、「認知症になるのを遅らせる」「認知症になっても進行を穏やかにする、生活が支障なく送れる」という意味で考え、脳に喜ぶ習慣を取り入れてみましょう。