パソコン、スマートフォン、ゲームなど目を酷使する現代人。
最近の調査では、約87%の人が眼精疲労に悩んでいるそうです。さらに、コロナ禍による外出自粛で知らず知らずのうちにパソコン、スマホ、テレビなど見る機会が増え、そのことによりまばたきの回数が減り、ドライアイに悩む人が多くなっています。パソコンを使った作業をする人の60%以上がドライアイかその疑いがあるという調査結果も出ています。ドライアイを放っておくと眼精疲労になり、深刻な目の疾患につながります。子どもの視力低下も進んでおり、2021年度の文部科学省の調査によると、視力が1.0未満の割合は小学生で37%、中学生で60%、高校生では64%を占めています。
アイフレイル」とは、聞き慣れない言葉だと思います。
心身のさまざまな機能が低下することを『フレイル』といいます。このフレイルが目に起きるのがアイフレイルで、加齢とともに目の機能が低下した状態、またはそのリスクが高い状態を指します。年齢を重ねると目は構造的にも機能的にも衰えていきます。そこに何らかのストレスが加わると視機能の障害が出ることもありますが、最初は無症状のことも多く、自覚しにくいのが難点です。放置していると、さらに衰えが進み、見え方の低下を常に自覚するようになります。さらに進行し、重度の障害に陥ると、回復は難しくなります。早期に発見できれば、適切な予防・治療が可能となり、進行を遅らせること、症状を緩和させることが期待できます。
ずっと一緒に頑張ってきた目の健康を振り返り、これからも快適な見え方を維持することで、目の健康寿命を延ばしましょう。
日本眼科学会などから構成させる日本眼科啓発会議が公表している「目のさまざまなトラブルに気づくためのセルフチェック 」をやってみましょう。
目の健康を守るためには、「目の負担を下げる生活習慣」を心がけることがとても大切です。そのためには目を過剰に疲れさせないことです。
明るい環境で読み書きをすることはもちろんのこと、デジタル機器などは画面を明るくしすぎないことも大切です。ドライアイ対策の一環として、まばたきの回数を意識的に増やしたり、乾燥の季節には部屋を適度に加湿するなど湿度にも気をつけましょう。
定期的な眼科検診も40歳をすぎたら年に1回は受けましょう。
一定の距離で長時間見ているとピント調節に関わる筋肉が硬直してピントフリーズを起こし、目に大きな負担がかかります。特に近距離で慢性的に見ることが子どもの近視や隠れ近視を増やす原因だといわれています。こうしたことを防ぐために、一定の距離で対象物を見る作業をする際は、時間を決めて遠くを見るようにしたり、意識してまばたきをするようにするといいといわれています。
黄斑部や水晶体に多く存在し、活性酸素の害を抑えたり、有害な光を吸収して目を守るカロテノイドのルテイン。
同じく抗酸化力が非常に強く、網膜で感度をよくする物質の合成を助け、ピント調節に関わる毛様体筋の緊張を和らげるアントシアニン。
ビタミンCの6000倍、ビタミンEの1000倍の抗酸化力を誇るアスタキサンチン。
目の炎症を抑え潤いを与えるアイブライトや、ルテインの働きを助けたり眼圧の上昇によって起こる網膜の血流悪化を改善するツルレンゲ などのハーブを積極的に摂りましょう。
ずっと一緒にがんばってきた目の健康を振り返り、これからも目の見え方を維持することで少しでも快適な生活を過ごしていきたいものですね。