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2021.10.28

マックス島村の筋肉講座vol.2

コレステロールとストレスと女性の不思議な関係

コレステロールとストレスと女性の不思議な関係についてお話ししましょう。

コレステロールと聞くと、悪い印象を抱く方も多いと思います。

数値が上昇してくると「薬で下げましょう」と治療が必要になる方も多いからだと思います。しかしコレステロールは私たちの身体にとって必須のもの。

脳の神経細胞をはじめ各細胞の細胞膜や、ホルモンや消化液の原料としても使われています。血液の中のコレステロールがかなり低下する“低コレステロール血症”になると、うつ病や認知症、脳内出血のリスクがかなり増大します。薬でコレステロール値が下がり過ぎるのも怖いということですね。

コレステロールとストレスと女性の不思議な関係についてお話ししましょう。

ストレスがかかると、人間は自らの身体を守るために様々な反応を起こしますが、その一つにホルモン分泌があります。副腎という臓器からストレスに

対抗するホルモン「コルチゾール」を分泌してストレスに負けないように備えるのです。このコルチゾールは原料として体内のコレステロールを使いますが、実は女性ホルモンも原料として同じコレステロールを使うのです。

そして優先順位が高いのはコルチゾールなのです。ストレスがかかっている状況は、場合によっては命にも関わる緊急事態なので、コルチゾールを優先して分泌します。原料であるコレステロールもコルチゾールに優先的に使われてしまうので、優先順位の低い女性ホルモンは簡単にバランスを崩すというわけです。わかりやすく絵で見てみましょう。

そもそもコレステロールは、その多くが肝臓で合成されます。肝臓山の麓でコレステロールという名前の湖が湧き出てくるイメージですね。その湖から

川が流れ出ていますが、湖を出てすぐ、川上にコルチゾールを作る工場が見えます。川下には女性ホルモンを作る工場も見えます。川上にあるのでコルチゾール工場は原料であるコレステロールを優先してどんどん使えることができるというわけですね。

ストレスがかかった状態ではコルチゾールを盛んに作らないといけないので、女性ホルモンバランスが簡単に崩れます。女性ホルモンが関係している不調や疾患の対策には、ストレスのケアが必須だということが分かりますね。

年齢と共に、LDLコレステロール値が徐々に上がって気にしている方も非常に多くいます。LDLコレステロール値が上がると何が怖いのでしょうか?

それは動脈硬化、その先にある脳梗塞や心筋梗塞などです。しかしLDLコレステロールだけがその要因ではありません。その他に血糖値や中性脂肪、そして高血圧などの要因が絡み合って動脈硬化に進んでいきます。ですから、

LDLコレステロール値が基準値を上回ってしまったとしても、血糖値、中性脂肪値、血圧の値などを見て、薬を服用するかどうかを総合的に考えていく必要があります。生活習慣の見直しで下げることも十分にできます。

コレステロールを下げる薬を利用すれば、短期間で下げることはできますが、

副作用もあるので、服用するかどうかは慎重に考えなければいけません。

冒頭で述べたように下がりすぎのリスクもあります。

LDLコレステロール値が上がってきたら、気をつけるべきことを考えましょう。LDLコレステロールは身体にとって重要なものですが、酸化や糖化が起きると途端に身体に有害なものに変わってしまいます。

血糖値が急激に上がるような食事を避けること、1日の糖質摂取量をある程度抑えること、抗酸化の働きがある栄養素などを積極的に摂取すること、適度に運動すること、良い睡眠を心がけること、などできることはたくさんあります。ご自分の身体の仕組みを知ったうえで、積極的に健康を維持していきましょう!

 

 

ウイング ウエルネス部に所属

栄養相談をこなし、筋肉に精通した男として名を轟かせている